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KAYANOのイタリア気分 No.36

2004年12月号

ナポリの魅力 ~次回は漁に連れてって!~

2004年も最後の月12月に入った。今月のレッスンは全コース「"Per Natale"(クリスマス料理)」。教室もツリーを出したり、キャンドルを飾ったりとさりげなく気分を盛り上げました。先月お話したプレセピオとプルチネッラが並ぶ「サングレゴリオ通り」はさぞかし賑わっているのでしょうね。あそこで買ったプレセピオも今はメインテーブルへ....。

その「サングレゴリオ通り」と直角に交わり、スッパッカナポリのB.クロ-チェ通りとS.ビアジョ ディリブライ通りに平行して走る「トリブナーリ通り」は季節に関係なく毎朝すごい賑わいを見せている。

ベルドゥラーイオ(八百屋)の店先

ここは界隈の庶民の台所「メルカート(市場)」。魚・肉・野菜と専門店が並んでいる。私が通りかかったのは2時頃で、皆一仕事終えた後、お客さまも途絶えていたのでゆったり見学できた。

まず南イタリアらしい派手な色使いの「ベルドゥラーイオ(八百屋)」の店先に目を引かれ立ち止まった。ペペロンチーノやトウモロコシが可愛く垂れ下がっている。まるでフェスタの飾りみたいだ。中に入ろうとしたが「おやじがちょっと恐そう!店のデコレーションとは大違い!買わないとどやされそう!?」でも所詮旅行者の身、幾ら材料が新鮮でも買ったところで、悲しいかな造るキッチンがない。

ペスケレリーア(魚屋さん)のタイル絵

そしてそのすぐ隣、店の中央のタイル絵に目が奪われた。ここは「ペスケレリーア(魚屋さん)」絵からは漁の様子がコミカルに伝わってくる。店先に目をやるとタイルに負けじと個性的な魚の並べ方に見とれてしまう。立ち止まる私に気付いてか、お笑いの師匠みたいなおじさんが手招いている。

アサリやハマグリやタコの生簀

店内に入ると、奥にある生け簀にはアサリやはまぐりの貝類をはじめ、タコや伊勢海老が動き回っている。「Magnifico!(すごい!)」と叫ぶ私に得意そうに伊勢海老を持ち上げてポーズを取ってくれた。「ナポリの魚は新鮮ね。」「毎朝4時にポッツォーリに買い付けに行くんだ。時々漁船にも乗るよ!」「エ~、確か漁を体験する『ペスケツーリズモ』ってあるんだよね。次回は漁に連れてって!」と叫び、名刺まで差し出して私の職業まで知ってしまったものだから、彼は真剣に考え込んでしまった。

"ドン チッチョ"のパスクワーレさん

そして「まずは家で魚料理を食べてからにしょう!家の奥さんは魚料理の天才だよ!家はあそこ!」と通りをはさんだ2階を指さす。どうも、私の乗りはナポレターノの叔父さんさえ引かせてしまったようだ。

それぞれの街でメルカートというものはかなり雰囲気が違い、その街の特徴を良く現している。メルカートを少し歩いた後、私は決まってそこで生活する自分を思い描いてみる。ある街は静かに暮らす自分、ある街はセンス良く暮らす自分、ある街は三件両隣りで賑やかに暮らす自分、ナポリの場合は陽気に魚料理を作る自分だった。それを想像させてくれたのは、偶然に入って話し込んでしまった「ペスケレリーア」`ドン チッチョ`のパスクワーレさんだった。 次回は是非奥さんの魚料理を是非食べてみたものだ。彼の御自慢だもの、きっとどこのレストランよりも美味しいに違いない。

"ドン チッチョ"に並んだ新鮮な魚

1ヶ月後、ラフォンテの生徒がナポリへ行くとのことなので、「是非"ドン チッチョ"でナポリの超新鮮な魚をを見て来てね!」と彼に写真を届けてもらった。さすがに名前は忘れられていたが「次回は漁に連れてって!」と叫んだ日本人の事は良く覚えていたらしく、「彼女が魚を食べに来る時は2日前に連絡するように言ってくれ!」と伝言をいただいたのでした。(どうも2回も繰返したらしい。)パスクワーレさんたら、そんなに構えているなんて、あんなに唐突な申し出をしたツーリストは初めてで、さぞ印象に残っているに違いありません。 が、しかし、本当にポッツォーリの港から漁船に乗り込む事になったらどんなことになるんだろう!彼の笑顔を思い出しながらナポリを思う時、そんな自分まで想像出来てなんだかおかしくて仕方ない。 そんな偶然の出逢いも今回のナポリ旅行の魅力の一つでした。

今年も1年間、ラフォンテにそしてイタリア気分におつき合いいただきましてありがとうございました。

素敵なクリスマスと良い年をお迎えください。

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