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KAYANOのイタリア気分 No.63

2007年3月号

”ル コルンドブルー”で学んだ感動の日々!

コルドンブルーの建物

綺麗~!美味しい~!」 レッスン中に生徒さんからそんな感動の言葉を聞く時、「この仕事をして来てよかった!」と思う瞬間でもあり、純粋な感動の素晴らしさを生徒さんから教えられる瞬間でもあります。

そして、私も生徒さん達と同じ様な無垢な心で毎日感動に満ち溢れて勉強・修行をしていた日々が蘇るのです。 まさにあの時がそうでした。そう、パリで ル コルドンブルーに通っていた頃…。

ル コルドンブルーのパンフレットがフランスから送られて来た時、それはそれはワクワクしましたよ!何度も何度も読み返し、留学計画を立てている時、不安もあったけれど本当に楽しかった。今は東京校も出来て、より身近な学校になったけれど当時はパリに勉強に行くしかなかった。

限られた予算の中で滞在を有意義にするため、フランス料理の基本コース・地方料理・お菓子の短期3つのコースを同時に受けました。3ヶ月しか居られなかったのはとても残念でしたが、どのコースもフランス料理の理解を深めるにはとても役立つと思えたし、まだ、イタリア料理を始める前で、とりあえず3ヶ月間過ごし、改めて出直そうと思っていたのです。(その後のイタリア旅行ですっかり考えが変わってしまったのですが….。)

実習風景

ル コルドンブルーの授業はシェフのデモの後、一人で料理を仕上げるシステムです。レシピが全く配られないので、授業の1時間前に行って講義室で白板のフランス語を必死に写しました。その甲斐あって食材の名前はフランス語で良く覚えています。

実習では内臓入りの鶏をさばいたり、生きたオマール海老を解体したり、とても良い経験をしました。同じ基本の生地で色々姿を変えてゆくフランス菓子、その芸術的なテクニックに目を輝かせてデモを見つめていました。しかも学んで居るのは大好きなパリの街、そんな気持ちも手伝って、まさに感動の日々の連続でした。

今回の滞在中、通学に使った経路で懐かしいコルドンブルーを訪ねました。エトワール駅からメトロ6号線に乗り、パスツール駅で12号線に乗り換えると、学校のある ヴォジィラール(Vaugirard)駅までは二駅。

6号線は地上を走り、車窓から町並みを眺められる観光客にも人気のある路線。トロカデロ~パッシー~ビル・ケアムの3駅、私が大好きな区間だった。ドアにもたれて変わらないパリの街とエッフェル塔を眺めた時、まるでタイムスリップしたみたいに懐かしさが込み上げました。駅を出てすぐの、よく通ったカフェでしばらくノスタルジーに浸った後、コルドンブルーへ。

マダム節子とともに

突然の訪問に、始めは「アポイントが無いとダメ!」と返されそうになったのですが、卒業生であることを説明すると特別に中に入れてくださいました。当時セクレタリーとしてお仕事を始めたばかりの、マダム節子もいらっしゃって、当時の思い出話をしながら、親切に学校の中を案内してくださいました。

フランス語を丸写した講義室も鶏やオマールと格闘した実習室も、そのままでした。 中庭になっているラウンジはサンルームになっていて、実習の疲れが安らぎに変わる、大好きな場所でした。その時も、在校生が必死にノートを写していて、なんだか10数年前の自分を見ているようでした。

ムッシューテリアン
と共に

授業が終わるとラウンジには色々な国籍の生徒が集まって話をしました。フランス料理がいかに世界で愛されているかが良く理解できたのを覚えています。 そしてなんと今回、恩師のパトリック テリアン氏にお目にかかることが出来たのです。当時40台だった彼はロマンスグレーの素敵なムッシューになっていました。 日本語を少し話す彼からは熱心な指導を受け、とてもお世話になりました。 すべてが感動に満ちた、若い頃の素敵な思い出です。

コルドンブルーの中庭にて

帰りがけにマダム節子が「立派な料理研究家になられて、フランス凱旋帰国ですね!」と言ってくださいました。「いいえ、とんでもない、私はフランス料理は全くの素人で、料理全体から見たらまだまだ勉強の過程です。」とお答えしながら、今こそイタリアンばかりにとらわれない料理を始めるときかも知れないとも思いました。

あの頃、イタリア料理を選んだお陰で、私にとってフランス料理はいつまでも芸術で憧れの料理になっていたのです。今年は私から、もう少し近づいて行こうかしら?? 「ル コルドンブルーで学んだ、感動の連続の日々」を無駄にしないために。。。

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