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ミラノ便り No.6

メッツアーゴのピンクアスパラ

最近、日本でもブームになっているホワイトアスパラ。

イタリアではとりわけ北イタリアのバッサーノ・デル・グラッパのものが有名だが、ミラノから車で30分弱のブリアンツァ地域のメッツァーゴでは、珍しいピンクアスパラが栽培されている。

このピンクアスパラは、頭の部分3cmほどが薄いピンク色で、残りの部分は真っ白である。

ピンクアスパラの栽培は、養蚕に必要な桑畑の間の畝で細々続いてきた。1930年代には、ミラノの市場では大変人気が出て、桑畑とアスパラ畑がこの村のシンボルになった。

1990年代になると、人々の農業離れや、もっと収入の良い農作物に取って代わられてしまったアスパラの栽培が、2000年にロンバルディア州とメッツァーゴ市の援助により、現在11ヘクタールの畑が存在するまでになった。

毎年4月、5月の土日に開催される、この町のアスパラ祭りに行ってみると、さまざまな出店でにぎわう中で、ピンクアスパラを売る屋台をみつけた。40名の組合員から成り立つメッツァーゴアスパラ栽培者協同組合のメンバーだ。「歩いて5分ほどの町のはずれの畑に行けば、収穫しているのが見れるよ!」という言葉につられて出向いてみる。

こんもりと盛り上げた粘土質の畝を注意してみると、ピンクアスパラが少しだけ顔を覗かせている!有機栽培で、雑草も生えたままなので、見落としてしまいそう。組合員がボランティアで40日ほど続くシーズン中、毎朝4時間ほどかけて、掘っていく。

地元の人がフェル・ディ・スパールクと呼ぶアスパラ掘りの道具は、日本で使うたけのこ掘りの道具に良く似ている。面白そうなので、私も掘らせてもらう。その才能を認められて(?)、「来年はボランティアでおいでよ!」と言われてしまった。ボランティアの人たちは報酬として、売り物には向かない、少し伸びて緑色になってしまったアスパラを持ち帰るのだそうだ。「これだって美味しいんだよ」とうれしそう。 畝に盛り上げた土のおかげでアスパラは白いまま伸びて、チョコっと顔を出した部分が太陽のおかげでピンクに色づく。粘土質は雨にあうと硬くなって、アスパラには良くないので、雨の日にはグレー色のビニールシートの覆いをかける。

アスパラ祭りに戻ると、仮設のレストランは300人を超える人で大繁盛! 1時間は行列しなければならない。 アスパラ入りのラザニヤ、アスパラのリゾット、お勧めはピンクアスパラの目玉焼き添え。贅沢に10本ほどのゆでたての熱々のピンクアスパラの上に目玉焼き2個とパルミジャーノがかかっている。半熟の気味をつぶしてアスパラにつけて食べるのだ。 ちょっとほろ苦味があるので、アスパラ専用の細長いお鍋でアスパラの丈の3分の一ほどの水を入れふたをして30~40分ゆでるそうだ。

家路につく前に、屋台でピンクアスパラを購入。太さによって値段が違うが、エキストラと呼ばれる一番太いもので1キロ9ユーロ。ランクで2番目のものを5,20(約800円)で1束購入。きれいな写真つきのピンクアスパラのレシピの小雑誌をプレゼントされた。

我が家に帰り、早速挑戦! ラザニヤ、リゾット、キッシュ、ボイルして目玉焼きをそえて。野菜の季節感がなくなってしまった現在、大変貴重なものを食べられる幸せを再確認できた1日だった。

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