KAYANOのイタリア気分 No.1
2002年1月号
生ハム食べ比べ!
昨年9月北イタリアを廻ってきました。旅の目的はもちろん食べ歩きと飲み歩き、そして食文化の新たな発見。
印象に残っているのが、サンダニエーレとパルマの生ハムの食べ比べ。両方共美味しかったけれど私の中では、そのまま頂くならサンダニエーレの勝ち!パニーニにしたりワインと頂くならパルマ産かな?サンダニエーレは生肉のようなバラ色が真っ白なラードに包まれて(右の写真)、塩分控えめ、軽さの中にもうま味たっぷりなんです。一方パルマは薄いピンク色をして、程よい塩分とチーズのような発酵臭が特徴。
今回はサンダニエーレの生ハム工場を訪ねたのですが、小高い丘にそびえる街は北からはアルプスの冷たい風、南からは湿ったアドリア海の温かい風、それがこの街でぶつかって、生ハム作りにぴったりの条件を作ってくれています。まさに神がくれた自然条件をうまく利用した食文化の芸術!
もちろん生ハム工場内の見学もし、1年かけて出来上がる行程を30分で見せてもらいました。チリひとつない近代化された工場からは、厳しい品質管理体制を感じます。
最後に感心したのが出荷前の最終検査。馬の骨を使って職人が全て手作業で行います。腐敗しやすい5ヵ所の血管の近くに骨を刺し、彼の熟練した鼻が合否を出して初めて合格の焼き印が押されます。どんなにオートメーション化されても最後は職人が仕上げをする、なんとも食にこだわるイタリアらしいですね。
(イベントのページにもサンダニエレの町の様子がでています。見てみてね。)