KAYANOのイタリア気分 No.13
2003年1月号
今年の目標は地中海式ダイエッター!
2003年がスタートした。そして「私のイタリア気分」も2年目に突入!
今年もこのコーナーでは、ますますイタリア気分を高めて行きたいと思っています。
ところで、私とどこかで会った事のある人は、私が決して痩せた女性ではない事はご存じのはず.....。昔から食をこよなく愛し、今の仕事を選んでからは、仕事柄食べ歩きや試作試食の繰り返し...。年令と共に代謝が落ちて来たのだろう、美食はすぐに体重や体脂肪に数字として出るようになってきた。
「イタリアにいた頃は昼夜フルコースで食べても何でもなかったのに。」なんて10年以上前の自分と比べても仕方ない。代謝の悪さを自覚し始めたここ1~2年は親しい友人に「私は万年ダイエッター」と公言するようになった。まあ実行しているのは、毎日のウォーキ ングとストレッチ、食べ過ぎに注意くらいなんですが....。
でもまがりなりにも料理の仕事をしている人間が「万年ダイエッター」と公言していいものか?「いかにも痩せ願望だけが強い不健康なイメージにつながらないかしら? 」とちょっと反省。私としてはモデルの様にスリムになりたいのではなくて、健康的なウエイトを保ちながら食を楽しめればそれで満足なんだから....。そこで今年から「私は万年 地中海式ダイエッター」と改め、実行する事に決めた。
「地中海式ダイエット」という言葉、1度くらいは耳にした事のある人も多いはず。ここでのダイエットは痩せると言うよりは食事スタイルを意味する。
南イタリアを初め、スペイン・ポルトガル・ギリシャの地中海諸国で、癌や心臓病による死亡率が米国や北欧に比べて低い事に注目したアメリカ ミネソタ大学のキース博士が、コレステロールを下げる不飽和脂肪酸たっぷりのオリーブオイルを多用し、豆類・穀類・魚貝・野菜・果物をバランス良く食べる、地中海の食事スタイルを研究し、健康との関連を1975年発表した。
その後1983年ミラノのフードジャーナリストが「地中海式ダイエット」という本を出版し、イタリア全土にそして全世界に一大センセーショナルを起こしたそうだ。
日本では「ダイエッ ト」と言う言葉のみが先行して、まだまだ理解度が低いような気がする。地中海の食事に比べて、和食は塩分過剰摂取の傾向があり、脂肪の取り方が下手だそうだ。日本の家庭にもこのダイエット法、取り入れる必要がありそうですね。
そこで今年は、栄養学も踏まえてイタリア食材を勉強しながら美味しいイタリアンのレシピを提供できるよに努力を重ねます。「今年は地中海式ダイエットを実行」と言ってもイタリアンのみを食べ続けると言う意味ではないので念のため。和食にさえも地中海式のテイストを取 り入れるのが、真の地中海式ダイエッターですよね。そして何より、インターナショナルな食を堪能する事は私にとって人生のひとつの楽しみです から....。
とにかく今年も1年おつき合いください。