KAYANOのイタリア気分 No.40
2005年4月号
ワインを通して 素敵なご縁
「あんなに寒かったのが嘘のよう、トスカーナはすっかり春になりました。」と、Accademia・dei・vini(アカデミア ディ ヴィーニ)のスタッフの方からメールを戴いたのは3月中旬の事。
その1ヶ月前、私は彼らのオフィスがあるトスカーナのモンティカティーニに数日滞在していたのです。
滞在の折はカンティーナ見学を含めて、じっくり4日間ワイン講座を受けました。イタリアソムリエ協会副会長ロベルト ベニーニ氏のレッスンを中心に私のためにアレンジしてい下さった「イタリアワイン集中講座」。普通なら2~3週間かかる内容を凝縮した物はとても密度の濃いものでした。
ワインのベーシックな勉強はトリノの学校で修了しているものの、それはもう10年も前の事。「忘れていました、勘違いしていました、思い込んでいました、ワインに関する様々なこと...。」目からうろこが落ちっぱなしでした。特にベニーニ氏のパソコンを駆使して作成された教材はとても判り易かったですよ!
講座でティスティングしたワインは20種を越えました。始めは無口だったワイン達も最後には私に話しかけるように様々な顔を見せてくれました。まるで私の問いかけに答えてくれているようでした。ある人と出会い、理解をするにつれて徐々に良さに気づいてゆく、恋の始めのようです。(確かにワインと恋に落ちてしまった人は多いですよね。La Fonteの生徒さんの中にもチラホラ...。)
しかし、なにせ専門用語が多い講座。慣れない用語の通訳と解説を引き受けてくれたのが、齋藤貴子さんでした。小柄でかわいらしい方なのに、話がワインの事になると、目がメラメラと燃え始めます。「恋の炎」って感じです。相手がレストランのシェフやソムリエさんだと大変!!そのワイン談義は永遠に続くかと思えるほどでした。ベニーニ氏からは「セルバティコ=野生児」と呼ばれていました。
イタリアに渡って約10年。ワインと駄弁り?ながら、いや語り合いながら、相思相愛、ワインを追求し続けて来たのでしょう、「ピッタリのあだ名!」と感心しました。 「こんなにイタリアワインを愛している日本女性が居るなんて!」私には大きな驚きでしたし、情熱を秘めたその人柄はとても魅力的でした。そして、この出会いを私一人の物にしては惜しいと感じたのです。 「是非、ラフォンテの生徒さんにメッセージを!」と、コラムの執筆をお願いしたところ、彼女、快く引き受けて下さいました。
お忙しい方なので不定期になるかも知れませんが、今後、「現地からのワイン情報」を届けて下さいます。齋藤さんの他に現地のAcademia dei viniのスタッフの方もお手伝い下さることになっています。そのうちベニーニ氏にも御参加頂きましょうね!皆さん楽しみにしていて下さい。 今回の旅で、ワインを通してこんなに素敵なご縁をいただき、ますます私もイタリアワインにはまりそうです。そして今回、私はイタリアソムリエ協会とAccademia dei viniの会員になりました。今後もマイペースですがワインの勉強を続けようと決心しています。そんな訳で、今後ラフォンテはAccademia dei viniの協力を戴き、イタリアワイン普及活動にも参加して行くことになりました。(ちょっと大袈裟ですが...)ご期待下さい!