KAYANOのイタリア気分 No.81
2008年9月号
9月はまだまだジェラート!
2008年の7月と8月の半ばまでは本当に暑かったですね。その後、急に秋めいたと思ったら、大雨に見舞われて、今年は本当に不安定な気候でした。
皆さん、夏の疲れは出ていませんか?
日本は30度を越えると、アイスクリームや飲料水の売り上げ一気に増えるそうですから、一番暑かった時期は、かなりの数字を記録したのではないでしょうか?
実は私、昔からアイスクリーム好きで、今年も何度か行列に並びました!
学生の頃からサーティーワンやハーゲンダッツに通っていましたし、最近は歌のパフォーマンス付のコールドストーンにも出入りしています。
そして、イタリアンジェラートの軽いテイストも捨てがたいですね。
ジェラートと言えば、皆さんもご存知の通り、イタリア人の大好物です。
「イタリア人がジェラートを食べるのをやめたら、アフリカの飢餓がどれだけ救えるかわからないよ!」とボローニャの友達は言いながらジェラッテリア通いをやめようとはしませんでした。
当然、私も、イタリアに住んでいた頃は、季節にかかわらず週に数回は食べていました。当時、日本になかったカップやコーンのサイズを選べる事が新鮮で、さらに3種のテイストが味わえるのが夢の様だったのです。
イタリアでジェラートが美味しい理由は、フルーツ・ナッツ・チョコレート等の素材の良さにプラスして、乳製品の質が良いからでしょう。そして、あの乾燥した気候にサッパリとしたテイストがピッタリなのです。ジェラートはイタリアで私にとって、辛かったり寂しかったり、嫌なことがあったとき、気分を落ち着ける特効薬みたいなものだったかもしれません。
レストラン修行の時はいつも通っているジェラッテリアがありましたし、2年前、ローマで置き引きに会い、警察へ被害届を出し、かなりの落ち込み状態で、真っ先に行ったのがトリトーネ通りのジェラッテリアでした。可愛い看板に惹かれて、明るくお洒落なお店に入った瞬間から気分が華やぎます。
そして色とりどりのジェラートを見つめながら、まるで、子供に戻ったように迷い始めるのです。そんな最中に、ケース越しに、「さぁ何にする?」「後は?」と聞かれてしまった時は、「今日の所はピスッタッキォ・リモーネ・チョコラート!!」と覚悟を決めたと言った感じです。そして、ジェラートを片手に外に出て、広場に座ったり、道を歩きながら食べる気分は最高です。
そう言えば、誰が決めているのか、その街で、人気のジェラッテリアの 順位が決まっていました。私が居た頃は、フィレンツェはサンタクロー チェ近くの「Vivoli」ボローニャは種類が豊富な「Cremeria Gianni」でした。
また、大きな都市には、有名なのジェラッテリアがあって世界中からお客様を迎えています。ミラノのガレリアにある「Il Gabbiano」の半円形のジェラートケースのお洒落さは有名ですし、フィレンツェの通称ジェラート通りと呼ばれている大聖堂(ドーモ)の前の通りは、ル ネッサンス期の重厚な建物の一階が華やかなジェラッテリアになっています。
通りの、ほぼ中央にある「Il granduca」は、お店のディ スプレイのセンスが良くて、あのカップやコーンの積み上げ方を見ると思わず立ち止まってしまいます。ローマは「Mondi」で独自の味にこだわる高級さが売りだそうです。
さて、皆さんはどんなグスト(味)が好きですか?
私は、イタリアで良く選ぶのはピスタッチォ・フルッティディボスコー・ヘーゼルナッツ・ココナッツ・ジャンドゥーヤなどなど ああ、本当に迷ってしまいます。
そう言えば、日本にもイタリアンジェラートのお店が増えましたね。日本でジェラートはアイスミルク・シャーベットの分類に入るそうで、乳脂肪は5%、アイスクリームに比べて低カロリーだそうです。
種類も多くてイタリアに負けない品揃えのお店も見かけます。私はよく、食料品の買出しを渋谷でするのですが、お買い物の帰りについつい立ち寄ってしまうのが、東急東横店の地下の「Pariya Gelato」です。テイストがイタリアにとても近いのです。本店と工場は青山にあるようです。シングルだと、味が1種類しか選べないのがちょっと残念ですが….。
また、残暑が戻りそうで、9月はまだまだジェラートが楽しめる 陽気が続きそうですね。でもいくら乳脂肪が低いからと言って、やっぱり食べすぎには注意!かな?