La Fonte Italian Cooking Studio Perche non vieni astudiare la cucina italiano alla Fonte?

  • 初めての方へ
  • お問い合わせ
  • インスタグラム
  • フェイスブック
  • youtube

トップコラム > サルデニア便り No.4

サルデニア便り No.4

サルデーニャのオリーブオイル

前回にも増してあっという間に月日が過ぎてしまい・・・、スミマセン m(_ _;)m

今回はサルデーニャのオリーブオイルについて少しご紹介します。

まずオイルが穫れるオリーブの実・オリーブの木ですが、サルデーニャの風景の中では欠かせない大切な要素で、島の平野部や丘陵地帯の多くで確固たる島の象徴として君臨しています。

現在のオリーブ、またオリーブオイルが出来る前は野生のオリーブやニュウコウジュ(乳香樹-ピスタチオの仲間で樹脂を香料として用いられた)からオイルを抽出していました。このニュウコウジュは今でもオリーブの木の近くによく見られ、その香りは島の香りともなっています。島に残っている野生のオリーブの木は自然発生的に島で育ち(中には何世紀も経った大きな木もある)、時を経て、オイルの製造にふさわしい実の基として成長してきました。サルデーニャ島でオリーブの木が生存してきたのは偶然ではなく、島の形態、気候がオリーブの成長にふさわしいものだからでと思います。

島の伝統的なオリーブオイルの作り方は手仕事で、昔はオリーブ畑を耕し、オリーブの実を摘むまでに木を育てるのは女性の仕事でったそうです。

丁寧に摘まれたオリーブの実は洗浄し動物に引かせた粗面岩や花崗岩でできた石臼で挽いていました。澄んだ空気、太陽に恵まれ、また、昔からのオリーブオイルの作り方を今日まで伝え、守られてきたおかげでピュアで独特な味わいのオイルとなってきたんですね。

オリーブの実はだいたい実りが良かった年の次ぎの年は実が少ししかならないことが多いので、1年ごとにオイルの量が大量・少量、と変わって来ます。また、プライベートでオリーブを摘んでオイルにする場合は少なすぎて出来ない年も。

一般的にイタリアのオリーブオイルは北のガルダ湖周辺やリグーリアで穫れるものは比較的まろやかでデリケートな味わい、南に下ってくるとハッキリした強い味わいになるようです。南イタリアに入るサルデーニャ(実際はローマの横っちょ辺りになるので南でも中央よりになるんですが)のオリーブオイルもプーリアのものほどではないですがピカンテ(直訳すると辛い、になるんですが)で力強いものが多いです。

その特徴としては、黄金色~緑色で苦味を含んだデリケートでフルーティな味わい、ピリッとしたノドごし(例えるのが少し難しいですがいがらい感じ…とでも言うんでしょうか)があります。あるものはアーモンドの香り、あるものはアーティチョークの香りが後に残ります。オリーブオイルを作っているのはカリアリ地区、アルゲーロ~サッサリ地区、それと並びフェルー山の麓地区も最近成長著しく、また、ヌオーロの一部の地域では特色あるものが作られています。島の南の方ではオイル以外に使われるオリーブの栽培も増加しており、テーブルオリーブなど、高い品質を誇っています。

地域や作り手によって多種多様な味わいがあるので、以下、代表的なオリーブの実の種類とその特徴をご紹介しますね。

1.Bosana(ボザーナ)

主にサッサリ周辺地域、ヌオーロの一部の地域で栽培。淡い緑から熟してくると黒い楕円形。

オイルにすると苦味があり、ピリッとした味わいで草の香り。セミダナやトンダ ディ カリアリと混ぜられることが多い。

2.Semidana(セミダナ)

主にフェルー山の麓地域で栽培。少し不均等に先が尖った卵型でワイン色。バランスの取れたデリケートな苦味がありフルーティ。

3.Tonda di Cagliari(トンダ ディ カリアリ)

カリアリ周辺地域で栽培。少し長めで大きい。輝くような緑から熟成すると黒っぽい赤になる。

実は固く、種が容易に取れる。フレッシュな草の香りがあり、均整の取れた苦味とピリッとした味わいがある。テーブルオリーブとしても用いられる。オイルとしてはボザーナやセミダナと混ぜられる場合もある。

4.Nera di Oliena(ネラ ディ オリエナ)

島の内陸部で栽培、寒さに強い。丸みを帯びた黒。収穫数が少なく、そのほとんどはオイル作りに用いられる。ネラ ディ ヴィッラチドロと合わせて作られたオイルはフルーティで軽くデリケートな苦味がある。

5.Ogliastrina(オリアストリナ)

主にオリアストラ周辺地域で栽培。小さな楕円形で黒。オリアストラ独自にオイルのために栽培されたオリーブ。

また、オリーブオイルは保存食として野菜のオイル漬に使われたり、テーブルオリーブはサラモイア-塩漬けにされたものやニンニク、イタリアンパセリなどと共にビネガー、その実から搾ったオイルに漬けたものなどがあります。

サルデーニャのスーパーなどでサルデーニャ産のオイルを見つけるのはちょっと困難。というのは自分ちでプライベートにオイルを作っているか、でなければ直接フラントイオに買いに行くことが多いからです。サルデーニャはオリーブを摘む時期が他の州より遅く(オリーブの実の種類にもよりますが)、11月~遅ければ年を明けることも。新しいオイルが出来ればみんな1年間使う分を何リットルと手に入れます。

確か去年はオリーブの実が成るのが少なく、雨も多かったので摘む前に落ちてしまった実が多くてオイルの収穫が少ない年だったような・・・?さて今年はどうでしょうね。毎年11月の最終日曜日にはオリーブオイルのお祭りも行われます(サルデーニャだけでなくイタリア全域)、その時期にオリーブの実を摘む体験、オイル作り見学をしたいな~と言う方ぜひ、サルデーニャにお越し下さい!

(Delizie d'Italiaではオリーブの実を摘む体験やオイル工場見学が出来るサルデーニャ滞在のコーディネートを行っています。詳しくはHPをご覧下さい。ご連絡お待ちしております!)

Delizie d'Italia

HP http://www.delizie-italia.com

delizie@delizie-italia.com

コラムに戻る