南イタリア便り No.7
2009年2月公開
カーニバルの食べ物は?
謝肉祭のことを、カーニバル、イタリア語では、カルネバーレ(Carnevale)といいます。実にわかりやすいのですが、Carne(肉)をLevare(取り除く)がくっついて、Carnevale(カルネバーレ)になったのですが、キリスト教の四旬節の前の1週間がカーニバル期間です。カーニバルが終わると40日間の断食修行なのですが、全くの断食ではなく、つつましく暮らすということで、粗食で過ごそうということですね。これが終わると復活祭です。
粗食期間に入る前に、どーんと、重たいものを食べておきましょうよ!ということで、フ復活祭のメニューの定番は、ラザーニアと羊、お菓子はキャッケレです。ラザーニャもイタリアでは地方色がとっても豊か。ラザーニャ生地の層と層の間のいわゆる詰め物ですが、ナポリではリコッタチーズ、トマトソース、小さなミートボール、ゆで卵を細かくカットしたものが入っていて、一口食べただけで、軽く300カロリーはありそうな勢いです。ラザーニャの故郷はエミリアロマーニャ州でしょうか?あの地方のラザーニャにはひき肉入りトマトソースの間にベシャメルソースが入っています。なので、ラザーニャもナポリにくると、だいぶ違う食べものになっています。
食事のしめくくりは、キャッケレと呼ばれる揚げ菓子です。イタリアのお菓子は素朴なものがおおいですね。自宅でも簡単に作れます。
上げ生地に粉砂糖をまぶしたものですが、このシンプルな食感は、やみつきになります(横写真は友人のお義母さんの手作り)。
トッピングは粉砂糖のほか、サングイナッチョと呼ばれるチョコレートソースもあります。(縦写真の左側)その昔は、フォンデュチョコレートを更にまろやかにするため、豚の血液を入れていたそうです。“サングイナッチョ”の名前を聞けば、わかる方もいると思いますが、サングエ(Sangue)とは血液のことです。もちろん現在は食品衛生法で禁じられているので、入っていません。今となっては味わえませんが、豚の血が入っていると甘苦いんでしょうかね?案外いけるのかも知れません?