南イタリア便り No.8
2009年10月公開
金色に輝くアルタムーラのパン
みなさん こんにちは!
あっという間に季節は秋。今年の夏はいかがでしたか?今年の夏、南イタリアは安定した気候でした。
葡萄の出来もとてもよく、今はオリーブが色づき始めています。
先日バジリカータ州のマテーラに3泊してきました。
マテーラは一大観光名所Sassi(洞窟住居郡)のある場所なので、しばしば訪れますが、宿泊は本当に久しぶりでした。そんな時に限って、寒い北風が入り込んできて、秋というより、初冬の気配。朝は気温が8度までしか上がらず、びっくりです。マテーラは標高が430メートルあるんですって。
どうりで寒いはずです。
そして、今回の旅では、かねてから行きたかった“アルタムーラ”に行くことができました。
アルタムーラといえばパンです!
イタリアでは唯一のD.O.P. (DENOMINAZIONE DI ORIGINE PROTETTA:保護指定原産地表示)指定を受けたパンとして有名になりました。
現在では、イタリア中の高級食材店で扱うようになりました。
バジリカータ&プーリア州一帯は、一大小麦畑で、パスタの原材料となる“硬質小麦”が作られていますが、このアルタムーラパンにも硬質小麦が入っているので、パンを切るとなんと、黄色でびっくりです。
材料には小麦粉、酵母、水が使われますが、酵母は天然酵母が使われ、酵母、発酵時間ともに各パン屋さん毎に違うようです。
パンの形はハート形のようなもの(Classico)、通常の円形型(Capello di prete(牧師さんの帽子))の2種類あって、どちらも材料は全く同じで味も同じだそうです。
円形型のほうは、輸出や搬送に便利な形ということで、近年から作っていると友人が教えてくれました。もちろんどちらも石釜焼きの田舎パンです。
近年このアルタムーラでも石釜で焼くパン屋さんは、3分の1に減り、電気釜を使って焼くパン屋さんが増えてきたそうですが、アルタムーラで一番有名なパン屋さん“FornoAntico S.Chiara”は創業なんと、1423年。映画でしか見たことがない中世の衣装をまとった人もこのパンを食べていたかと思うとふとタイムスリップできちゃうぐらい、素朴な味です。
どっしりモチモチの重量感で冬場は冷蔵庫にいれなくても、5日間くらいは持ちます。
お隣町のマテーラもパンが大変美味しく(実際20Km弱しか離れていません)現在、DOP取得に向け頑張っているパン屋さん組合があるそうです。
ジャムとバターを片手にアルタムーラのパン屋を訪ねてみたい!という方は、下記のメールアドレスからお問合せください。
mailto: "Piazzaitalia1995@hotmail.co.jp"
ツアーお申し込みの際、ラフォンテを見てとメッセージ下さった方、パン1個プレゼント